会社を辞めて変な声が突然聞こえる様になって直ぐに
『会社に戻ってくださいお願いします』と懇願する声が聴こえました。
半分声で半分文字の様な不思議な感覚で聴こえました。
『オヌキさんを呼ぶので駅に行ってください』とも何度も懇願していました。
声は慌てながら『モトコ』と名乗りました。
モトコさんはとても早口でした。
『私はあなたの子供として生まれ変わる予定でしたが…
あなたは悪いやつらに寄って会社を辞めさせられてしまいました。
オヌキさんに会ってください。あなたの運命の人なんです。
早く会ってください!私はそのうちきっと消えてしまう!!
オヌキさんに会ってください!』
オヌキさんは私の上司でした。
暇なので駅に行ってしまいました。
3時間ぐらい居たけどやはり何もありませんでした。
駅でモトコさんの声が消えました。
悲しくもないのに涙が止まりませんでした。
何故か泣いてしまいました。
モトコさんの偽物が何人か現れて話を続けようとしましたが
訳がわからないので放っておきました。