偽オタク霊が去らないので私は呪詛に近い言霊を放ちました。
「あなた方がオタクが嫌いならオタクグッズで部屋を満たします。
誰も入らない様なフィギュアもどんどん増やします。
常識的な霊はフィギュアには入らないでしょう!
テレビや漫画の上で私の為に永遠に演じ続けなさい!
これは命令です!!」
声の訪問者は言いました。
『フィギュアに宿るってアホぞ〜』
『わし…市松人形に入った方がマシじゃ…』
ショックを受けた絵や写真に宿る霊は一時的に除霊されました。
父が好きなドラゴンボールを入手しました。
偽オタク霊が呪いを振りまこうと宿りました。
ドラゴンボールを動かすと物理的な霊障がしばらく収まるのです。
声の訪問者は言いました。
『何ドラゴンボールに入ってるんだよ!オタクか?』
『なにそれ?水晶でしょ?』
『ガラスじゃね?オモチャだし。プラスチックにも見えるなあ。』
『ドラゴンボールも知らないのかよ!有名な作品だぜ。』
『作者は印税を何億も貰ってるし、国も作者が原稿作品を
納めやすい様に空港まで何億もかけて
自宅から真っ直ぐな国道を作ったんだ!』
『この令和の新時代に何バカな事やってるんだ!』
『令和って何?』
『お前のところの主はそんな事も教えてくれないのか?』
『うちの所は令和の式も配信見たしお祝いもしたぞ。』
『…今は室町の世ぞ?』
『俺んとこは安土桃山って言うんだよ。
歴史の年表を見せて貰ったらそうだと思った!』
『昭和じゃないのーーーー!?令和って何よーー!』
『ここに来て令和を知った霊は霊能力者にこき使われてるだけの下っ端だ。』
『普通の一般人は皆んな知ってるよ。』
『アニメグッズに宿るのはオタクだけで充分だ!』
『あのー…オタク霊ですらグッズには宿りませんが…』
『見て愛でるだけぞ…』
