それは突然やってきました。
目が覚めると澄んだ女のウィスパーボイスが語りかけました。
『サカキバラ先生はどこじゃ?』
問いは見当が付かないので答はありませんでした。
居るのは当然だと言う様な口振りでした。
人生で関わった人物で榊原と言う名前は思い当たりませんでした。
初めて知った人名かも知れません。
先生と言う呼称は敬いを表していました。
また立場のある霊能力者にもつける呼称です。
サカキバラという人物から霊が来たのでしょうか?
使いなのでしょうか?
私の元に知らない筈の霊能者の使いが来た
と言うことは無関係では無い筈です。
使いが探しているという事はサカキバラという人物が
呪っていたが何か不幸があった可能性があります。
霊をたくさん送ってくるので東京に縁のある人だと予測します。
『こんな行いを続けるのは飽き飽きだ!』
と声の訪問者である活動名が神様と名乗る
ややこしい霊は内輪で反逆を起こしました。
『裏切り者っ!!』
アナザー長谷川の偽物であるマダオは
怒りは頂点に達し悪態をつきました。
態度でサカキバラの使いとバレてしまいました。
『何が長谷川か!きさまは榊原だな!!』
『クソっ…!』
『先生に何かあったからアイツが来たんだ!』
『先生の様子を見に行かなきゃ!!』
一部の謎の霊は除霊されました。
これは一体どう言うことでしょうか?
榊原が本名の霊能者が霊障を世に振り撒き
神や格の高い霊を拐って
無理矢理使っている事になります。
どこの榊原なのでしょうか?
悪霊の演劇でしょうか?
こんな意味の無い劇を悪い神様がいたとしても演じるものでしょうか?
謎が謎を呼びますが確かなのは
音でサカキバラは何処と呼ぶ声だけでした。