ジパングという漫画を試し読みした時の事でした。
悪霊の心に変化が起きたのです。
声の訪問者達は言いました。
『お国が負けた…?昭和20年に?
わしらは…わしらは…もうお国の為に
働かなくても…苦しまなくても良いのか?
60年で今の高い建物がある世になったのか?』
『どうやら一部の霊は霊能力者を
国だと思って遣えていた様だな』
『今自分は夢の中にいると思っていたが死んでいたのだな…』
戦時中に亡くなった悪霊の心は解放された様でした。
『本当の悪霊は平成に死んだ若者の自殺者だな?』
神様と思わしき霊は怪しい悪霊を睨みつけました。
『こんな奴ら救われなくて当然じゃわい!
生前の記憶を読ませてもらったが
美味い飯も家もあって五体満足では無いか!
無職で友達がいないだと?
そんなもの作ればいいでは無いか!
仕事を選んでるから仕事がないのじゃ!
お前らは自分が世界で一番不幸だと思っておる!
戦時中、ワシらは苦しみながら生きていた!
平成の若い自殺者は世の中舐めとる!
戦争を知ろうと勉強もしない!救わなくて良い!!
頑張って働いて幸せを得ようとしてる奴らを
取り殺そうとしておるわい!
援助交際して1時間に3万円とか貰ってる
舐めたガキにでも取り憑いとれ!!』
『そうですね、自殺者の霊に救いを
差し伸べることなどないでしょうね』
噂通り自殺者は死んでも救われない様です。