あれは声の訪問者が初めて来てしばらく経った頃です。
声の訪問者を探りたくて誰でも出来そうで差し支えのない
簡単な事だけ行動で示した事がありました。
私は寝込みました。
女の声の訪問者は言いました。
『オカシクなっちゃったのよ!斬り殺してラクにしてやって!w』
歌が好きな3人の女の訪問者は言いました。
『音楽をかけてください。音楽には癒す力があるのです。
彼らが去る様に音楽をかけて下さい。』
音楽をかけてみました。
首を激しく締められる感覚を覚え息が詰まりました。
3人の女の訪問者は言いました。
『アキバミノルです!アキバミノルです!』
『都にある小さい社から来た老婆です。
数珠を握っています。黒い服を着ています。』
武士は出ない筈の涙を飲んで斬撃を出しました。
武士は声の訪問者ではありませんでした。
首に鋭い痛みが走りました。
首から何かが抜ける感覚を覚え、私は気を失いました。
夢を見ました。私は私から抜けて黒い穴に落ちました。
空から白い人が降りてきて、私を私の元に再び引き寄せました。
私に近づくと私は身体に吸い込まれました。
気がつくと朝でした。声の訪問者はかなり去った後でした。
何故か気分はやる気に満ち溢れ就職活動を始めました。
しかし家族に止められてしばらく養生させられました。
武士は後悔の念を持ち、遠い遠い旅に出ました。
悲しみに暮れた武士は海を渡り
乞食に宿り、共に苦する決意をしました。