霊界の色パレット

これは聴いた話です。

絵描きの霊はいつも虚空に絵を描いていました。

『生きている頃の様に絵が描きたい…』

霊の身でありながら徳を積んだ絵描きの霊は

絵描きの霊界に招待されて

霊界を行き来できる様になりました。

なんと色のついた絵は霊界で描けるのです。

霊界の絵描きは徳を積んだ絵描きの霊達に

1枚の色パレットを渡しました。

徳の量に寄って色の数は違いましたが

絵描きの霊達は満足で幸せでした。

ところが不幸はいきなりやって来ます。

派手好きな悪女達の霊がパレットを見かけて奪いに来たのです。

『あたしの化粧品にするわよっ!!』

絵描きの霊達は震え怖がりました。

絵描きは大人しく弱々しく敵いません。

しかも派手好きな悪女達は古くて強い霊だったのです。

パレットを奪うだけでなく派手好きな悪女達の霊は

絵描きの霊を殺し、腕を切り落としました。

私の顔を彩る絵描きだけ残してあげるw

化粧が上手い絵描きだけが生き残りました。

悪女のリーダーを日本のヴィーナス夜叉姫と

被害者の霊達は呼ばされました。

美を求める羅刹である夜叉姫達は化粧に必要のない

パレットの色を大元の霊源から破壊しました。

パレットは世界共通で使われおり

色の神が存在し色を提供していたのです。

あたし達以外で化粧で綺麗になるなんて生意気よぉ!

絵の霊界はパニックになりました。

パレットの色はオーラの色でした。

霊の年齢によって色が変わり

古い霊ほど珍しい色になるのです。

声の訪問者はツッコミました。

『絵と化粧は違うだろ!!』

『イラストレーターとメイクアップアーティスト間違えるなよ!』